ロゴ作成時に気をつけることとは

ロゴは誰でも手軽に作成出来ますが、気をつけるべきポイントを理解している人は、そう多くはありません。けれど、しっかりポイントを押さえておかないと、作成した後で失敗に気付いたり、ロゴ作成をやり直すハメになったりということになりかねないので注意が必要です。

ここでは、ロゴをデザインする時に、気をつけておきたいポイントについて説明します。

一過性のデザインは避けよう

ロゴを作成する際に、流行を意識することは悪くありません。けれど、取り入れ過ぎてしまうのは考えものです。ロゴは、度々、変更するものではなく、長く使って行くものです。年単位ではなく、数十年単位で利用することが殆どで、よほどの理由がない限り、そうそう変更することはありません。

したがって、デザインも長く飽きが来ないものを目指すことが大切になります。流行を意識したデザインは、その時点では、多くの人にアピール出来るかもしれません。

けれど、流行が過ぎ去った後は、良さが半減してしまうどころか、時代遅れといった印象を与えてしまうことになりかねないので注意が必要です。流行を意識したデザインにしたい場合には、数年先も良さが変わらないかどうか、よく考えましょう。

一過性のデザインは避け、長く愛されるデザインを目指すことが大切ですよ。

サイズに気をつけよう

ロゴを作成する時は、ロゴの使い道は、ある程度決まっていることも多いのではないでしょうか。しかし、決められた用途だけを念頭に入れてデザインを進めてしまうと、不都合が出てくる場合もあるので注意が必要です。ロゴは、想定している以上に多く、様々な場面で使われることになります。

そのため、ロゴを利用する際は、その都度、サイズが変わることも少なくありません。一定のサイズなら、とても良いロゴなのに、サイズが変わると良さが半減してしまうといったロゴは意外に多いものです。

単調なロゴは、大きくすると単調さが強調されてしまいますし、複雑なロゴは、小さくすると認識しにくくなってしまいます。

名刺にのせる場合も、看板にのせる場合も大きさが変わるだけで使うロゴは同じですよね。ロゴをデザインする際は、どのサイズになってもデザインが認識出来ること、そしてサイズ変更によってロゴの良さが変わらないこと、この2つを意識することが大切ですよ。

著作権や商標権に注意しよう

ロゴ作成をする場合、特に注意したいのが著作権や商標権の問題です。意図したわけでなく、結果として既存のロゴと似た様なデザインになっただけだとしても、知らなかったでは済みません。最悪の場合、せっかく作成したロゴを使用出来なくなったり、企業のイメージを大きく損なうことになったり、良いことは1つもないので、権利関係の問題には十分注意しましょう。

必ずオリジナルのものを作成するようにすること、そしてロゴが完成したら、似た様なものがないのか、しっかり確認することが大切です。尚、商標登録は、出来るだけ早く行うことが欠かせません。いつでも出来るからと先延ばしにしている間に、他者が登録してしまう可能性も十分にあります。

登録されてしまったら、同じロゴでは権利を得ることが出来なくなるので注意しましょう。

色使いを考えよう

ロゴのデザインをする時、ついやってしまいがちなのが、色の使い過ぎです。良かれと思って、多くの色を使っても、全体がぼやけてしまうだけといったことも少なくありません。使う色が増えるほど、ロゴ全体のバランスを取るのが難しくなるので、配色には注意しましょう。

また、色を使い過ぎているにもかかわらず、配色が過剰といった意識がないということもあります。そうなると、自力で気付くのは難しくなるので、中々に厄介です。配色が3色以上で、ロゴの印象が薄いと感じたら、色の使い過ぎを疑いましょう。

デザインの段階では、ちょっと色が少ない、物足りないと思っていても、ロゴとして活用する場合には十分ということも多いので、シンプルな配色を心掛けることが大切です。尚、ロゴを利用する場合、必ずしもカラーの状態で使われるとは限りません。

書類に印刷される場合など、白黒で印刷されることも多いものです。モノクロになった途端、デザインの認識が難しくなったり、受ける印象が変わってしまったりということになるなら、良いロゴとは言えないのでデザインを見直しましょう。

また、モノクロでの見え方を確認すれば、ロゴのデザインが配色に頼り過ぎているかどうかの判断もしやすくなります。配色を確認するためにもデザインを確認するためにも、モノクロでの見え方は忘れずにチェックしましょう。

見えない部分にも気をつけよう

ロゴのデザインと言うと、目に見えて形のある部分を指すことが多いかもしれません。けれど、デザインには余白といった目に見えない部分も入ります。見える部分に対し、どれだけの割合で余白をつけるのかはとても重要です。

見える部分が活かされるのは、見えない部分があるからこそと言えるので、しっかりと考えるようにしましょう。尚、形と形の間や目視出来る部分の内側は、レイアウトとして余白までデザインされていることも多いですが、ロゴの周囲の余白は忘れがちになることも少なくありません。

見えない部分まで丁寧にデザインすることが大切ですよ。

競合をチェックしよう

ロゴを作成する上で、一番望まない結果と言えば、競合と似た様なロゴを作ってしまうといったことではないでしょうか。同じ業種だと、異業種と比べ、ロゴを作成する際の発想が似てしまうことも少なくありません。けれど、若干の類似点はあっても、競合とは差別化を図りたいと考える人の方が多いはずです。

既存のロゴと似た様なものを作らないためにも、競合のロゴや、同業種の中でも大手と言われるところのロゴは事前に確認しておきましょう。形やコンセプトと言った部分だけでなく、代表的な色使いがある場合などにも注意が必要です。

どこかで見たことのあるロゴと思われてしまうと、ロゴの持つ力が弱くなってしまいますし、似た様なロゴがある場合には、先に出来たロゴの方が有利なので、損をしてしまいます。ロゴの作成をやり直すといったことがないよう、予め、競合や大手のロゴは確認しておくことが欠かせません。

ポイントを押さえよう

ロゴ作成自体は、それ程難しくないので誰にでも出来ますが、満足の行く出来にするためには、しっかりとポイントを押さえ、注意点を考慮することが大切になります。作成後に失敗に気付いたり、やり直しをするハメになったりするのは、ロゴの要とも言えるデザインの段階で躓いているからです。

ポイントを押さえ、しっかりデザインが出来れば、ロゴ作成での失敗はグッと減りますよ。